第51回日本頭痛学会総会

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ご挨拶

第51回日本頭痛学会総会
会長 山元 敏正
埼玉医科大学 脳神経内科 教授

 第51回日本頭痛学会総会を2023年12月1日(金曜日)、2日(土曜日)の2つ日間、パシフィコ横浜会議センターに於いて開催させて頂きます。開催形式は現地参加とし、総会終了後にオンデマンド配信をいたします。
 本総会のテーマは「革新的進歩がもたらす最新の頭痛診療を患者さんのもとへ」としました。2021年に片頭痛の予防薬であるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体薬が、2022年には片頭痛急性期の治療薬として血管収縮作用を持たないジタン系製剤が上市され、頭痛診療の領域でパラダイムシフトが起きています。またこれらの薬物治療に加えて、漢方や鍼治療などの東洋医学的治療もエビデンスが構築されつつあります。加えて、医師以外に看護師、薬剤師や理学療法士などによる多職種連携も頭痛診療の質を向上させるためには不可欠です。本総会では、頭痛に日々苦しんでおられる患者さんのために、現在、我が国で実施可能な最先端の頭痛診療を参加者全員で学び、今後の診療に活かして頂きたいと考え、テーマを決めました。
 今回の総会では、特に頭痛診療の底上げと今後の頭痛研究の発展と国際化を目指して、従来の総会とは異なる新しい企画をいくつか設けました。新しい取り組みにご批判もあるかと存じますが、ご容赦のほど宜しくお願い申し上げます。総会の具体的内容としては、特別講演として箱根駅伝で有名な青山学院大学の原 晋教授にお願いし頭痛診療に携わる若手医師の人材育成のコツを学びたいと思います。
 また、本学会の代表理事である竹島多賀夫先生には日本頭痛学会の展望についてご講演をお願いしております。日本頭痛学会の国際化に向けては、日韓共同シンポジウムを2日間にわたって開催し、初日は臨床、2日目は基礎研究をテーマにしました。頭痛診療には様々な領域の先生方が関わっておられます。顔面痛に関するシンポジウムでは、歯科口腔外科、脳外科、耳鼻咽喉科、眼科のエキスパートの先生方に参加して頂いております。
 頭痛学会には開業医の先生方やメディカルスタッフも多数参加されます。そのため、「改めて学ぶ頭痛学」と題して、頭痛に関する24演題のレクチャーシリーズを2日間、午前と午後におこないます。また、日本東洋医学会との共同シンポジウムを開催し、鍼治療の実演も予定しております。総会前日の11月30日(木曜日)のプレコングレスには日本人の若手研究者二人と米国ガイゼル医科大学Tepper教授との間で頭痛研究について意見交換をしていただく予定です。多くの先生方に参加して頂き、活発な討論が行われることを期待しています。これ以外にもアジア地域頭痛コンソーシアム (ARCH)会長でオーストラリア ウエスタンヘルスのWijeratne教授、メイヨークリニックのDodick教授にも講演をお願いしております。この他、多数の企画を用意しておりますので、楽しんで頂きたいと思います。
 本総会開催時におけるCOVID-19の感染状況が気になるところでありますが、重症患者は著しく減少し、ヒトの行き来もコロナ禍前に戻りつつあります。横浜には多くの観光スポットと中華街を中心とする食事の美味しいお店が多数ございます。状況が許すようであれば、ご家族や友人とともに横浜にお越し頂き、学会の合間に横浜の街を是非、堪能して頂きたいと思います。
 皆様方のご参加を医局員一同、心よりお待ちいたしております。

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